水を撒いてくれ!

とりとめない思考の垂れ流し、または備忘録

過去の話をしよう ~ぼくの相棒のこと~

はじめにいっておきたい。ぼくはかなりのロマンチストだ。それをしっておいてほしい。それにぼくはゲイではない(特に偏見はないつもりだが念のため)。そのことを踏まえて読んでほしい。

 

 

昔音楽をやっていたというのは以前書いた気がする。今回はその時代の話を短く切って書いていこうと思う。

ぼくらの音楽活動は、ぼくともうひとりのソングライターで曲を書いて演奏する。録音する。とてもシンプルな活動だった。歌うのは基本的にぼく。もうひとりのソングライターはどちらかというとプレイヤーとしての性格が強かった。ぼくの相棒。

書く曲にもそれぞれ個性があって、ぼくは日常への不満やしがらみからの解放をテーマにしたものを多く書き、相棒はラブソングが得意だった。勢い担当のぼくとそれをコントロールする相棒というような立ち位置。

 

ぼくらはハイティーンの頃に路上ライブで出会った。

お互い斜め前で演奏していたんだ。互いの演奏を意識し合ってたのは感じてた。それがライバルとしてなのか、単純に演奏者として注目してたのかはわからない。だけど確実に意識はしてた。

 

相棒とのはじめての会話は今でもよく覚えてる。散々演奏して休憩しようとしたときに相棒が自販機の前でぼくに言った。

「なんか飲むな?」

相棒が笑いながらそう言ったとき、ぼくの中でいっきに壁がなくなった。

それから二人で合わせたり、お互いが書いた曲を聞かせあったりしてるうちに仲良くなっていった。

ぼくらは深夜のファミレスで、相棒の家で、公園で、洗車場で、延々と話したし、ギターを弾いた。それはとても濃密な青春の日々だった。恋人よりも長い時間を過ごした。