水を撒いてくれ!

とりとめない思考の垂れ流し、または備忘録

過去の話をしよう ~ぼくの相棒のこと②~

いや、なかなか書けなかった。
そしてタイトルを変えた。だって暮らし記録してないもの。よく考えたら。でね、願望。

 

 

さて、相棒の話。

ぼくらは毎日会って音楽をやったり音楽について語り合ったりした。
当時は十代だったからお金はなかったけど、時間はあったんだ。学校が終わってからの時間はほとんど一緒にいたんじゃないだろうか。

いや、相棒には当時付き合って三年になる恋人がいたから、正確には彼女と会っていない時間のほとんど、か。

その彼女が美人でね。相棒は本当に惚れこんでいた。「あいつのことしか考えらんねぇ」みたいなね。
まあ、今思えば十代にありがちな青臭い純粋さというかね。いや、本当に羨ましいよ。
当時ぼくは今以上にろくでなしだったから、いろんな女の子と遊んだりはしたけど、なんか真剣になれなかったから。
しかもね、相棒の方が基本的にモテるんだ。男前だしね。腹立ってきた(笑)

 

そんなことはどうでもいいんだ。

ぼくらはお互いにロマンチストで、田舎の青年にありがちなシャイな性格だった。
だけど、音楽に関してだけはちょっと恥ずかしいようなことでも言い合えた。缶コーヒーと煙草とギターでね。
そういえば、なぜか相棒とはあまり酒を飲んだ記憶がないな。

 

曲作りは、基本的にそれぞれ別々に行ってある程度形になったら聞かせるっていうスタイルだった。
当時書いた曲はもうほとんど手元に残ってないけど、かなりの数書いた。たぶんいい曲もあったはず。それでできる度に聞かせるっていう。
毎日のように路上に出てたから、一通り演奏し終えて、通りに人がまばらになった頃、だいたい十一時半とか、それぐらいの時間は練習と新曲披露タイムだった。家で小さな声・音でやるのと大きな音でやるのとではだいぶ違うからね。イメージ通りにいかないことも多い。
この時間は楽しかったなあ。いや、今思うと日々のすべてが楽しかったようにも感じるけど。

過去の話をしよう ~ぼくの相棒のこと~

はじめにいっておきたい。ぼくはかなりのロマンチストだ。それをしっておいてほしい。それにぼくはゲイではない(特に偏見はないつもりだが念のため)。そのことを踏まえて読んでほしい。

 

 

昔音楽をやっていたというのは以前書いた気がする。今回はその時代の話を短く切って書いていこうと思う。

ぼくらの音楽活動は、ぼくともうひとりのソングライターで曲を書いて演奏する。録音する。とてもシンプルな活動だった。歌うのは基本的にぼく。もうひとりのソングライターはどちらかというとプレイヤーとしての性格が強かった。ぼくの相棒。

書く曲にもそれぞれ個性があって、ぼくは日常への不満やしがらみからの解放をテーマにしたものを多く書き、相棒はラブソングが得意だった。勢い担当のぼくとそれをコントロールする相棒というような立ち位置。

 

ぼくらはハイティーンの頃に路上ライブで出会った。

お互い斜め前で演奏していたんだ。互いの演奏を意識し合ってたのは感じてた。それがライバルとしてなのか、単純に演奏者として注目してたのかはわからない。だけど確実に意識はしてた。

 

相棒とのはじめての会話は今でもよく覚えてる。散々演奏して休憩しようとしたときに相棒が自販機の前でぼくに言った。

「なんか飲むな?」

相棒が笑いながらそう言ったとき、ぼくの中でいっきに壁がなくなった。

それから二人で合わせたり、お互いが書いた曲を聞かせあったりしてるうちに仲良くなっていった。

ぼくらは深夜のファミレスで、相棒の家で、公園で、洗車場で、延々と話したし、ギターを弾いた。それはとても濃密な青春の日々だった。恋人よりも長い時間を過ごした。

 

間抜けな盗賊団 2

ニワトリ小屋での失敗から数日後、ぼくら〈サイト団〉は再び作戦会議をした。鍵を手に入れる方法を考えたがいいアイデアが出てこない。教頭の机の後ろにある鍵を盗むのはそうとうに難易度が高い。それで出した結論は「ニワトリ係の生徒を抱き込むこと」だった。

 

同学年でニワトリ係の生徒は三人。少年野球をやっているはたくん、内気なよしのくんと学級委員のふじさわさんだ。

はたくんは今で言うリア充で爽やか少年、ぼくらとは合わないしこの作戦には不向き。

ふじさわさんは委員で堅物、ぼくらとは一年のときに男子女子一年戦争を繰り広げた猛者でとてもじゃないが抱き込めそうになかった。それに当時のぼくらにとって女子に頼みごとをするのはかっこ悪いことだった。

そこで目をつけたのがよしのくんだ。勉強も運動も特にできるわけではなくいつも静かでおっとりしている彼ならなんとかなるのではないかというのがぼくらの総意だった。

 

早速その日の放課後ニワトリ小屋を見張るぼくといばくん(さわたにくんは係の仕事だ)。よしのくんが一人になる瞬間を待つ。上級生と一緒に楽しそうに作業するよしのくん。やさしくニワトリを抱きかかえて小屋の掃除をする。彼はいいやつだ。そんないいやつの姿を見てぼくらは少しだけ心が痛んだ。だがしかし、やらなければならない。謎の使命感からぼくらは引けなかったのだ。

係の仕事が終わると生徒たちがそれぞれニワトリ小屋をあとにしだす。鍵は六年生が職員室に持っていくようだ。

ぼくらと同学年の三人はというと、はたくんは野球の練習があるからか上級生と一緒にダッシュで去っていった。残されたよしのくんとふじさわさんは小屋の前にしゃがんでニワトリを見ている。なんだかいい雰囲気だ。

ぼくらが物陰からその様子を見ているときさわたにくんが係の仕事を終えてやってきた。まずい、さわたにくんはふじさわさんが好きだった。

「なんやあいつら、二人でじっとニワトリなんか見てばかじゃねぇの」

そんなさわたにくんの小さな声など知らず二人はにこにことニワトリを見ている。

 

しばらくしてようやくふじさわさんが立ち上がった。よしのくんはまだ小屋の前にじっとしゃがんでいる。

「なあ、ニワトリっておもしれえの」さわたにくんがぶっきらぼうにたずねる。

突然上から降ってきた声によしのくんは驚いていた。ぼくらをみてなにを言えばいいかわからないみたいに黙った。そこにさわたにくんが追撃する。

「なあって!」

ちょっと怒ったみたいな声の理由は黙ってるよしのくんへの苛立ちだけじゃない。これはいかんと思ってぼくは二人の間に入った。

「サワ、そんなふうに言ったらだめやん。よしのくんごめんな」

さわたにくんは舌打ちして黙る。よしのくんは小さく「……うん」と呟き下を向いてしまった。ゆっくり話すためにぼくらは座って話すことにした。

 

 ぼくはあらかじめ考えていた話をよしのくんにする。自分たちもニワトリに興味があること、触ってみたいことなどだ。話していくうちによしのくんの顔が明るくなっていった。

「それやったら中休みとかにみんなくるから一緒にくればいいよ」

そうよしのくんは言う。想定していた返し。

「でもほら、サワなんかこんなキャラやけん女子とかと一緒にやれんのよ。やから放課後こっそり触ってみたいんよ」

さわたにくんがちょっと乱暴者だとみんなに思われているのを利用した。

「よしのくんに協力してほしいんよ」真剣な顔でそう言う。「そっ、そうなんよ」どもりながらいばくんも真剣にうなずく。

「……でも」と呟くとよしのくんはみるみる困ったような泣き出しそうな顔になっていった。それを見てさわたにくんが爆発した。

「おまえなんなんか!女みたいにうじうじして!はっきりせぇよ!」

「ぅうぇ、ひぃ……」

とうとうよしのくんが泣き出した。ぼくらの作戦はまたも失敗に終わった。

緑のハートに火がついて

先月Jリーグの試合を観戦しに行ってきた。地元のクラブとぼくが子供の頃から贔屓にしているクラブとの試合。

電車とバスを乗り継いで郊外にあるスタジアムへ向かう。その道すがら試合のことを思い静かにテンションを上げていく。きれいな女の人もガサツなおじさんも気にならない。

 

スタジアムに着くと地元クラブのユニフォームを着たたくさんの人。ホームなのにアウェイ。嫌いじゃないぜ、この感じ(ふふふ)、などと気持ちの悪いことを考えながら座席へ。今回はメインの二階席からの観戦にしたので周りは敵だらけ。嫌いじゃな(略)。

しばらくするとスタメンが発表され両チームの選手が試合前のウォーミングアップに出てくる。ぼくは贔屓クラブの選手たちの動きをつぶさに観察した。「あいつは体が軽そうだ」「おい、そんなミス試合ですんなよ」などと思いながら。因みに集中しすぎて写真を撮るのを忘れ、帰宅してめちゃくちゃ後悔した。

 

お昼過ぎ、試合がはじまる。

選手たちが走り、蹴り、競る。ベンチからの声。そしてサポーターの歌声。スタジアムは暑さのせいだけじゃない熱を帯びる。ファールに対するブーイングや、いいプレーをした選手への拍手と個人チャント(応援歌)がそれに色を着け足していく。ぼくもつまらないミスをした選手に心の中で「おい、なにやってんだ!!」と憤ってみたりする(周りが敵だから)。

ハーフタイム、空腹をハンバーガーで癒し後半の試合展開を妄想する。汗だくだったがコンコースを吹き抜ける風が気持ちよかった。

後半、熱は更に上がっていく。内容自体は両チームともに決定的な場面は作れないもののそれでもバチバチとやり合う姿には迫力がある。このままスコアレスもありえるかと思ったそのとき、贔屓クラブが彼ららしい形で得点を決めた!興奮の瞬間!!数は少ないながらもここぞとばかりに歌い叫ぶサポーター。ぼくは敵陣でひとり小さくガッツポーズをする。口にタオルを当て「っしゃああああああ!!」と叫んだ。

その後は必至で反撃に出る地元クラブの攻撃をなんとか凌ぎ、贔屓クラブが1-0で勝利した。

 

試合の後のスタジアムでは低調な出来に終始した地元クラブのサポーターが居残り。険悪な空気だった。そんな中を意気揚々と引き揚げるのは正直気持ちがいい。帰宅すれば地元クラブのことも当然心配になるが試合直後は喜びが勝る。

 

贔屓クラブ、つまりヴェルディのこと。これまで何度か地元クラブのサポーターになろうと思ったことがあった。その方が幸せだしサッカーファンのあるべき姿だと思うからだ。

だけど無理だった。ニュースや雑誌で気になるのはいつもヴェルディの記事。考えないようにしてもサッカーに関わるものを目にするといつの間にかヴェルディのことを考えていた。なんだか安っぽい恋愛ドラマのセリフのようだが実際のところそうなのだからしょうがない。

子供の頃の強烈な思い出とヴェルディというクラブに漂うロマン。そう、ヴェルディにはロマンがある。たぶんぼくはそれにヤラれてる。ドリブル小僧や意表を突くスルーパス、鮮やかなワンツー。ぼくがアツくなれるのは緑のユニフォームだ。

 

 

今週のお題「私がアツくなる瞬間」

ぼくは宇宙刑事

普段ぼくはあまり着るものや身につけるものにこだわりがない。勿論自分が気に入ることが大前提だが、基本的にはその辺に売ってるものを適当に着ている。高くても安くてもどっちでもいい。まあ、高いものは滅多に買えないけどね。

あ、でも二つほど気にすることがある。それは「ある程度長く使えること」と「気軽さ」だ。

 

なぜ長く使えるものがいいかというとぼくが面倒臭がりだからだ。十代の頃からぼくは服屋があまりすきじゃない。疲れるんだ。これはアパレル関係でバイトしてた頃も変わらなかった。だから服屋に行くのはすごく面倒。ならばある程度普遍的というか定番なものを長く着るほうがいい。やらなくていい面倒はやらないということだ。

そして気軽さ。気軽に身につけられるものはいい。例えば今ぐらいの季節、汗っかきのぼくは日中よく顔を洗う。そりゃもうじゃぶじゃぶと。そんなとき服の袖が濡れたりする。こういうときに気を遣わなくていい服がいい。これもまたぼくの面倒臭がりな性格がよく出てる。ちょっと気遣えばいいだけなんだけどそれがなかなかのストレスだったりするんだ。

だからロンTやらカットソーやらは気軽に着れる価格のものがいい。パーカーとかもね。

 

で、実はここからが本題。前まで使ってた時計のガラスが傷ついたから新しい時計を買った。これ↓

 

https://instagram.com/p/1slA-mTSj2/

 

CASIOの廉価な時計。巷ではチープカシオ略してチプカシなんて呼ばれてるやつ。

1~2年前に某ネット記事を見て欲しくなったけど当時はまだ新しい時計を買う必要がなかったから見送ってたんだよね。それをこの機に買いました!まあ1000円しないんだけどね(笑)

これがいいんだ。気分は宇宙刑事。決してテロリストではない。絶妙なダサさに妙な懐かしさと愛着が湧く。機能だってぼくが仕事で使う分には十分すぎるぐらい。もちろんとても気軽だ。生活防水つきだから前述した顔を洗うときだって腕につけたままでOK!ひゃっほう楽だぜ!

いかん、テンションがおかしい。

 

Instagramで検索するとたくさんの写真が出てくる。いろんな種類があって見てるだけで楽しい。シャレオツな人種の皆さんの写真も多いんだけど、夫婦でつけてたりお母さんと子どもでつけてたり、なんだかほっこりするものもあっていいんだよね。